2024/4/11★寺川貴也が注目する最新NEWS TOPIC★

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~GPS24~

 

4月3日から4月5日まで開催されたIAPPのGPS24に参加してきました。

今回も5,000名を超える登録があったということで、規模の大きさに驚かされます。

私が何を聞き、何を話したかは4月15日のTokyo knowledgeNetでお話ししますので、ぜひご参加ください。

 

▼Tokyo knowledgeNet

https://my.iapp.org/nc__event?id=a0lTS0000005sEHYAY&mkt_tok=MTM4LUVaTS0wNDIAAAGSG4lZ_9hK3kS1cnPsRJQuT4TrvCy6zmzNde9SfyhgmgsJ9EqXu9b3vE6-AJbjrMlBzUo-ltsF2PzokskDMrHu_i91j3d5qG-1S1mr0CfBV_X7

 

この稿では、少し個人的な回想をしようと思います。

何しろ今回のワシントンでは友人のChristopher ChewがVanguard awardを受賞し、

CAIDPのfounderであるMarc Rotenbergさんの美しい自宅で開かれたホームパーティに呼んでいただき、

フィリピンのDeputy Commissioner のLeandro Angelo Aguirreさんとは日付が変わるまでご一緒させていただき、

とても贅沢な旅となったのです。

 

ネットの時代とはいえ、プライバシーもAIも最終的には人と人の世界です。

国境を越えて豊かなコミュニティが作られています。

コミュニティでは、共に目的を達成する仲間が集い、つながりを確認し、仕事をさらなる高みに押し上げるために励ましあいます。

コミュニティにエネルギーを与え、仲間のエンゲージメントを高める人は讃えられ、表彰されます。

Chrisは、ユーモアあふれる話術を繰り広げ、持って生まれた社交性を通じて新たな仲間が輪に加わるのを助けるプライバシープロフェッショナルとして表彰されました。

友人の一人として、とても嬉しく思いますし、彼を表彰するという決定をしたIAPPのコミュニティを誇りに思います。

 

ところで、私たちの仕事には必ず目的があります。

例えば、データプライバシーの世界では、新技術を享受しながら人間の最も基本的な尊厳を保つことを目指しています。

AIガバナンスの世界では、オートメーションによって私たち人間が歴史を通じて築き讃えてきた社会の在り方を人間が望まない方法で歪めないことを目指しています。

経済は「神の見えざる手」によって導かれるため、自由競争を維持することは重要ですが、

その一方で私たちは、共通の目的を達成するために力を合わせなければならない場面も生じます。

つまり、私たちが何かを為し、エネルギーを注ぐのは、レベルの相違こそあれ「幸福」を得たいからです。

そして、社会を形成する人間にとっては、「幸福」が他者の「不幸」の上に築かれるべきではない、という命題が、

デジタル世界の政策立案者をハードワークに駆り立てているのです。

Marcのホームパーティには彼の私財が投じられています。

それは、Marcが裕福だからではなく、Marcの信念が私財を投じて人をつなげることに価値があると考えるからです。

日本の名を知られない官僚たちが、無責任な社会の批判を傍目に夜を昼に替えて仕事をしているのも、

より大きな目的のために必要を感じるからです。

私は、そういう人たちをリーダーと呼びたいと思います。

プライバシーのコミュニティもAIガバナンスのコミュニティも、共に社会を前進させることにコミットしているリーダー達が生み出し、支えています。

GPSのようなサミットで発表することは、微力ながら一専門家としてそのコミュニティを前進することに貢献するためです。

専門家として、その機会を与えていただけることは名誉ある事であり、深い感謝の念を禁じえません。

 

リーダーは人々の傍にいます。

権威を笠に着る者は、リーダーシップを誤解しています。

人と共に笑い、悲しみ、怒り、恐れる存在です。

Leandroさんはいつもコミュニティの中にいる人です。

共にいる時に話すのも、スポーツの話だとか、奥さんとどのように出会ったかとか、料理の話やたわいないジョークです。

Deputy Commissioner という仕事は言うまでもなく激務です。

Leandroさんはそれを感じさせません。

思えば、フィリピンの高官はそんなところがあります。

前CommissionerのRaymundさんもそんな人でした。

国民性なのかもしれませんね。

GPSの後出会ったシンクタンクで働く友人も、まったく別の文脈で同じことを言っていました。

Leandroさんはテクニカ・ゼンが3年前からスポンサーをしているLGBTQ+のパーティーにも来てくれました。

今年のLGBTQ+のパーティーは不思議の国のアリスをテーマにした仮装パーティーで、とても盛り上がりました。

(親友と思っていたゲイの友人が、共通の別のゲイの友人に私が見たことのない笑顔を見せていたのには少し嫉妬しました)

LGBTQ+のコミュニティもまた、相互に助け合いながら自分たちの場所を確保するための集まりです。

人と異なる選択をするということは容易ではないことがあります。

私は彼らの内なる闘いに敬意を抱いていますし、彼らが幸福でいられる社会であってほしいと思っています。

 

プライバシーの世界も、AIガバナンスの世界も、高い専門性だけでなく、人間性が大切な場所だと思います。

社会に奉仕したいという人はたくさんいますが、そのためには奉仕できる力が必要です。

日本の民間部門からも、自らの専門性と魅力を磨き、高め、コミュニティを前進させてくれる人が早晩生まれることを期待しています。

 

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~LLM時代の仕事~

人工知能学会の学会誌で大阪大学の溝口氏がChatGPTを「なんでも知っている弁舌さわやかなお馬鹿さん」と呼んでいて笑ってしまいました。


溝口氏は、現在主流となっているAI技術は「わかるとは何か」ということに貢献するものではないと切り捨てています。


ChatGPTはわかってもいないのに「みごとにしゃべるという点で驚異的なのである」、という指摘には深く頷いてしまいました。

先日あるお客様のもとを訪問した時にも、LLMの話になり盛り上がりました。


その時、あるクリエーターの方が「LLMを使い倒したクリエーターが、LLMには心を込めることができないという理由で使うのをやめた」といっていたのを聞いて、本当にその通りなのだろうと思いました。

LLMは結局、集積したデータベースから、モデルに基づいて推論を行うに過ぎないツールであり、本物「らしい」アウトプットを高速かつ大量に生み出すことができるという強みを持っているという理解がよさそうです。

当社でもChatGPTを業務に活用しています。「考える」手間を省いてそれなりに「よさそうな」回答を生んでくれるので重宝しています。


その一方で、「思考」しない時間がまた増えてしまうな、という点で問題意識も持っています。「思考」と「経験」に裏打ちされないものは、結局上滑りするからです。


回り道の曲がり角の数が経験と知識の厚みを増やしてくれると考える私には、紆余曲折の数がへることは損失にしか思えません。

そうすると、おのずとLLMを活用する場所も、紆余曲折が減ってよいと思える部分にだけとなります。



LLMを利用すると、時代の常識を反映した「正解」らしい答えが返ってきます。


仕事人は、「正解」らしい答えを条件反射で導入するのではなく、考えるための出発点として使うとよいと思います。


LLMは、私たちの知識に「ゲタ」をはかせてくれるので、そのゲタをもとにオリジナリティを発揮すればよいのです。


そうやってうまれたオリジナリティがLLMの学習モデルに取り込まれ、新たな社会の常識を創造する、というのは(バイアスだらけの)従来の人間社会の在り方となにも変わりませんので、大きな問題とはならないでしょう。

LLMによって省かれる「作業」も数多くあります。こういった作業は、「やれといわれたらやれる」けれどもツールに任せる、という形で継承していきたいものです。


LLMによって生成された出力をファインチューニングするのも人の大切な仕事ですね。

人間の社会は人間が担うしかありません。ツールはこれまでも、これからも省力化、効率化を助けるものでしかありません。


その意味では、「考える」人の存在が今後は重要になると思います。

 

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~若手に贈る言葉~

3月ももう終わりを迎えます。4月からは企業に新入社員が入ってきます。


最近は新卒採用の給与が30万円を超えるところもあるようで、私が新入社員だった20年前と比べると好待遇が目立ちます。人材不足を背景としたことでしょう。


その一方で、給与分の価値のある仕事がアウトプットできないことでふるいにかけられる若手が増えるのではないかと心配しています。

報酬とはあくまで行った仕事に対する対価であり、企業は対価にみあったアウトプットを出すことができないスタッフを抱え続けることはできないはずです。


一見幸運にみえる賃上げは、若手にとっては厳しい未来の前兆かもしれません。

私の世代よりも上でしたら森毅さんという数学者を知っている人も多いと思います。

 


京大の名物教授だった方で、人と少し違ったものの見方を提供してくれる人気のエッセイストでもありました。


久しぶりに彼の書き物を読み返していると、「未来なんて見通すことはできない」と書いていました。


若い人が、先を見通して「良い仕事」につきたいと願っていることについて、10年たったら世の中はがらりと変わるのだから、そんなことは徒労だとさらりと書いていました。


終身雇用制が崩れ、主要産業もわずか数年でがらりと変わる今の時代に、「将来にわたって安心」な就職を望むことなんて望むべくもないでしょう。

 


その一方で、私たちは、変化したら変化したなりに生きていくしたたかさも持ち合わせています。


だとすれば、そう大上段に構えることなく、自分に合った仕事を見つけることができれば、若手にとっては幸運なのだと思います。

今の若手は、「キャリア」形成を考えながら仕事をするそうです。大変で、窮屈な時代ですね。

 


私は会社員時代、「キャリア」形成という言葉を聞いて、思いつくままに職を転々とした自分を反省したことがあります。


雇ってくれたところに飛び込んでできる仕事をしていた側面もあったので、そこにストーリーを後付けでつけることに苦労したのです。


理屈と膏薬はどこにでもつくというのは本当で、なんとなくそれらしい説明をして面接官に「なるほど」と言わせていました。


キャリアについても、森毅さんのいうように、「先のことなんてわからない」というのが本当だと思います。

 


今はプログラミングの技術が評価されているようですが、10年後同じことが評価されることは絶対にないと思います。


今「役に立つ」と言われているスキルなんて、せいぜい会食の話題に上る程度となるでしょう。時代は変わるのです。

仕事ってなんだろう、と考えると、結局はやる羽目になったことを一生懸命やったかどうかの結果かな、感じます。


与えられた仕事を商品となるレベルまで磨き上げられるかで、仕事の価値が生まれます。

 


「がんばった」とか、「こんなに時間を使った」とかいろいろいっても、出来上がったものが相手の望むものでなければ、仕事には価値はありません。結果がすべてなのです。

若いうちは、よい「結果」にこだわり、そのために汗をかくことがいいのだと思います。


「結果」を洗練させるのは、残念ながら優しい言葉ではなく、「鍛錬」ともいうべき努力です。


自分に甘くなりがちなのが人の常なので、厳しい指導者がいてほしいものです。


時代に逆行することを書きますが、不条理で人としていかがなものかと思うような上司や環境ほど、その人の成長にはプラスになっています。


この意味でも、今の若手は厳しい時代に生きています。


大企業や社会通念が「厳しさ」を排除しているため、自分を磨く機会が減ってしまうからです。

本当に「キャリア」を求めるのであれば、若手は当社のような小さな会社でもまれるのが良いと思います。

 


当社はブラック企業ではありませんが、売り上げと仕事の距離が近ければ、必然的に仕事へのプレッシャーがかかります。


私は自分で始めた会社ということもあり、それが当然なので大変とは思わないものの、社員として仕事をすると大変だろうなといつも感じます。


その代わり、成長するスピードはとても速いものがあります。


そういうチャレンジ精神をもった若い人がいま、どれくらいいるのかは正直わかりません。


当社にできることは、そういう機会のある会社もここにあるんだと声をあげておくことくらいです。

 

 

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