2024/6/11<テクニカ・ゼン>CEO寺川貴也が注目するNEWS TOPIC

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~限りなく赤信号に近い~

 

5月の末から負けが続いていた阪神タイガースがようやく息を吹き返してきてほっとする日々です。

沈黙していた打線もようやく2点以上の点数をとることができるようになりはじめ、堅調な投手陣を少しずつ援護できるようになってきました。

8月になり京セラドームに移らなければならなくなる前に、去年の強い阪神に早く戻ってもらいたいと願うばかりです。(阪神ファンではない読者の方、ごめんなさい!)

 

最近は野球ファンも随分減ってきましたが、当社では今年から年間シートを取って、お付き合いのある方々やスタッフにお配りしています。

配ってみて気付いたのですが、阪神戦のチケットは関西では最も喜ばれるノベルティでした。

もっとも、最近は大手企業でも利益供与や贈賄に近いととられてお客様への配布は止めるところが増えていると聞いています。

クリーンな取引は当然大切ですが、クリーン過ぎても物事が進みにくいというのがこの社会の事情です。

自民党のパーティー券騒動なんかはそんな「大人の事情」が行き過ぎた例です。

いつだったか、日本の政治がつまらなくなったのは田中角栄のような政治家がいなくなったからだ、という意見を聞いて妙に納得したことがありますが、

クリーンではなくても物事を前に進めるという人物の価値を表した言葉のようにも感じます。

 

先日、プライバシーの仲間と久しぶりに恒例のオンライン飲み会を開催しているときに、

アメリカでトランプ大統領が大統領選に勝利する可能性について話題になりました。

私の周辺の人にはトランプ大統領はありえないという人が多いのですが、報道を見ていると根強い支持を得ているようです。

特に銃規制に反対する人はトランプ大統領を支持しているようです。

友人の一人が言っていましたが、メキシコの移民を遮断した際、彼は子どもと親を引き離すということをしました。

残酷なところがあり、それを平然としてしまう人が頂点に立つことが、政治の世界では歴史上しばしばあります。

ナチスドイツのユダヤ人の強制収容所やポルポト派による子どもの大量虐殺も、常軌を逸した人が政治の中で力を持った例でしょう。

社会に蓄積した不満がそういった人を権力の座に導くのでしょうか。

人の社会というのはわからないものです。

 

オンライン飲み会を行った前後、アメリカのNISTが出した、

GAI (生成AI)の管理を行うために AI RMF(AIリスクマネジメントフレームワーク)とのマッピングを行ったドキュメントを読んでいました。

プライバシーマネジメントや情報セキュリティマネジメントをやってきた人にとっては、既存のフレームワークを少し調整すれば対応できそうです。

ただ、簡単ではありません。

偏差値55程度の学校の入学試験で出てくる応用問題、という雰囲気です。

問題は、これまで「ガバナンス」を面倒で口うるさいもので、やっている感を出していたら良いというスタンスで取り組んできた組織です。

彼らは基本がそもそもできていないので、このガイダンスを見たところで何を書いていて何を目指しているのかが想像できない可能性があります。

読みながら、私は何とも言えない不安に襲われました。

果たしてどれだけの企業が、ただでさえ積みあがっているコンプライアンスコストを積み増して、社会的責任を果たそうとするのでしょうか。

 

コンサルタントという無責任な立場だから、無責任な発言をしていますが、

組織がコンプライアンス活動を行うのは、それが経済活動を行うために合理的な努力と認められるからです。

コンプライアンス活動は目的ではなく、あくまでも手段でしかありません。

コンプライアンス活動を行うことによって機会が生み出されるとしても、そのコストはできるだけ抑え込みたいという風に思うものです。

この傾向は特に、アジアではっきり見て取れます。

 

そういう組織が、過剰な要件を示されると、当面「なかったことにする」というスタンスになってしまうことがあります。

私の不安は、ここに根差しています。

GAIは間違いなく社会に大きな影響を及ぼし得ます。

なのに、そこで生じる問題を十分対処しない企業が、「利活用」に傾倒したとき、私たちの社会はバランスを崩してしまうかもしれません。

ただでも、政治的にバランスが危うい時代です。

GAIの出現が最後の一押しとならないでほしい、というのが、少し飛躍しつつも私が感じる危機感です。

平和が一番です。

自分の子供たちに人殺しをさせたくはありませんし、自分の大切な人が殺される世の中になってはいけません。

 

ガバナンスとは、グレーなゾーンを飲み込みつつバランスを保つための活動です。

組織ごとに解は異なり、組織ごとにアプローチも異なります。

ただ、機能するガバナンスには構造があります。

ガバナンスに関わる仕事は、社会を担う仕事でもあると思っています。

読者の皆さんが良い仕事をしてくださることを心から応援しています。

 

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~オンラインセーフティを考えよう~

今年は7月にとある企業のセキュリティ月間で私のCyberSafetyの仲間と英語、日本語のウェビナーを開くことになっています。
一緒に話す仲間の一人はオーストラリアのNicoleさんで、私の最も信頼しているプライバシーの専門家でもあります。
彼女は昨年のIGF 2023ではMax Schremsとパネルディスカッションをしていました。
Nicoleさんは数多くのオンラインセーフティのウェビナーもこなしてきた人です。
私も長年一ファンとして彼女のウェビナーを聞いてきたので、
今回一緒にウェビナーで話ができるということは本当に光栄なことですし、今からワクワクしています。

ここ2年ほど、プライバシー業界でもオンラインセーフティについて取り上げられることが多くありました。
子どもや年少者のデータの取り扱いについてのガイダンスやグッドプラクティスが様々な国で公表されるとともに、法規制も整備されてきました。
日本法も遅ればせながら、来年予定されている法改正で子どもや年少者の保護について規制が整備される見込みです。

オンラインセーフティというと私たちは子どもや年少者の保護を想像しがちですが、実は、年齢に関係なく重要な課題となっています。
OECDはオンラインウェルビーイングという言葉を用いて大人を含めた、オンライン環境での人間らしいあり方についてアウェアネス向上を目指しています。
犯罪への関与、セキュリティ上の問題、誘拐、デマ、ストーキング被害等、オンラインをきっかけとした被害は年齢を問わず広がっています。
自己責任と冷笑しているには問題が大きすぎる、というのが現実です。

世の中は痛みと共に学習します。
一時世間を騒がせた「迷惑系 YouTuber」と言われる人々は、もはや脚光を浴びなくなりました。
大学生による悪ふざけにも、少しブレーキがかかってきた感があります。
それをもてはやした人々は、もはや自分がそれに加担していたことも忘れてしまっているかもしれません。
悪ふざけで人生を損なわれた人は、泣き寝入りとなってしまった人も多くあるのではないかと想像しています。
でも、そんなことは本来あってはいけないことです。
良識が人を導くというのは、とても難しいいことだと感じます。

いじめの問題を取り上げている人の中には、加害者と被害者の二者だけではなく、
周りにいて何もしなかった第三者も重要な関与者として扱わなければならないという考え方の人もあります。
私はこの考え方に同意しています。
問題が生じているときに、問題を認識しながら無為に過ごすということは、返って問題を加速させることにもなるからです。
問題を認めた場合、そのエスカレーションを防ぐ方法は「関与する」ことです。
大変なことで、勇気のいることです。
しかし、より良いコミュニティを形成するためには、私たちは他者とかかわり続け、社会としての規範を努力して守らなければならないのです。

迷惑系YouTuberや度の過ぎた悪ふざけ、人を食ったような政治家たちが生まれることを許している現代のコミュニティは、断片化したコミュニティといえます。
ただ、その悪影響や無益さを認識した現在は、まっとうなコミュニティ形成のために動くチャンスでもあります。
勇気を持った人が、日本に、世界に増えてくるといいと思います。

▼当社のCyberSafety活動について
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