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<中国で個人情報処理についての認証活動が開始へ>
プライバシーの仕事をしていてよいところは、常に新しいことが起き続けることです。ニューストピックも、始めた時はそんなに書くことがあるかと心配しましたが杞憂でした。毎回いくつかのトピックの中から書くべきことを選択するという状態です。
2022年11月18日に、国家市場管理局と国家インターネット情報局が、「個人情報保護認証実施についてのルール」を公布し、中国国内での個人情報認証に号砲をならしました。今回公布されたルールによると、越境移転を行わない場合にはGB/T 35273 「情報セキュリティ技術 個人情報セキュリティについての仕様」への遵守を、越境移転を行う場合には、GB/T 35273に加えてTC 260-PG-20222A「個人情報の越境処理活動セキュリティ認証についての仕様」に準拠することを求めています。
認証は3年間有効であり、認定を受けた第三者認証機関が「技術認証」、「現地監査」、「認証取得後の監督」の3つを行うことで運用されます。「技術認証」とはいわゆる(書類等による)「審査」です。「現地監査」とは審査機関がオンサイトでの「監査」を指します。「認証取得後の監督」はサーベイランスと呼ばれるもので、継続的に認証に関する水準を組織が維持していることを確認する作業を言います。
今回公布された認証制度は、ごく簡単にいうならば、中国版プライバシーマークと理解して問題ありません。もちろん、取得も任意です。
認証への注目が集まっていた理由の一つは、PIPL第38条第1項が越境移転を許容するための手段の一つとして「認証による適法化」を掲載していることにありました。中国国外の企業がこの「認証」を取得している場合、中国国内企業が中国国外企業への個人情報の移転を自由に行うことは可能となるでしょう。ただ、中国国外の組織が中国の認証を取得することは非常に困難です。(おそらく文書も中国語であることが求められることでしょう。) 実務面から言えば、「認証」をもとに中国個人情報の越境移転を行うことは無理がありそうです。
少し脱線しますが、よく聞かれる越境移転について簡単に触れておきます。中国の個人情報越境移転の規制はすべてのデータ移転を規制しようとしているわけではなく、「規制が必要な」越境移転についてのみ考えることを覚えておいてください。2022年7月7日に国家インターネット情報局が公表したQ&Aによると、「データ輸出に関する評価についてのガイダンス」が対象としているのは次の2つのケースです。
1)データ処理を行う者(いわゆる「管理者」)が中国国内業務で取得、生成したデータを国外に送信・保存するデータ
2)データ処理を行う者(いわゆる「管理者」)が取得、生成したデータが中国国内に保存され、中国国外の組織等がアクセス、あるいは呼び出すことができるデータ
越境移転が規制される理由は、データが外国の団体や人にアクセスされ、コントロール不能となるリスクが生じる可能性があるためです。データが国外に出なければリスクがないわけでもありませんし、国外に出るからと言ってかならずリスクがあるわけでもありません。事実、TCP通信のハンドシェイク等は越境移転規制の対象外です。越境移転規制について考える際は、データが国外に出ることによって生じる特定のリスクに焦点を当てるようにしてください。
認証の話に戻ると、現在中国では、「アプリの個人情報保護認証」、「データセキュリティマネジメント認証」、「個人情報保護認証」の3種類の認証制度があります。「アプリの個人情報保護認証」は本来「個人情報保護認証」に含まれているべきなのですが、アプリの規制が喫緊の課題となっていたため先に作られています。「データセキュリティマネジメント認証」はISO27000シリーズ等をベースとしたマネジメントシステムについての認証です。
認証は客観的に個人情報保護やデータセキュリティ対策を保証してくれる仕組みでもあるので、必要に応じて賢く取得しておくとよいでしょう。
▼関連サイト
https://mp.weixin.qq.com/s/aEbmbWUf4mEqyIiUPe0lIg
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