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<子供のスマホ>
今年は私の子の一人が中学生になります。
私の家ではこれを機にスマートフォンを持たせようと考えています。
もちろんノートや筆箱を渡すように渡せるものではありません。
今回のメルマガでは、一人の親として、子どもにスマートフォンを渡す前に考えたことを紹介したいと思います。
プライバシーの専門家の端くれで、オンラインセーフティーにかかわる中、
多くの残念な現状を知る一人がどんな思考をするかは、読者の皆さんもきっと興味があると思います。
スマートフォンを渡すタイミングは以前から中学生からと考えていました。
中学生になる年齢は、子どもから大人へと育つ節目と感じるからです。
もちろん子どもの成長の度合いは一人ひとり違うので、目安としてそう考えているということです。
自分の将来が今の自分の選択で決まり、自分の時間をどう使うべきかと、
その使い方によってどんな未来を期待できるかについて話し合う用意が整い始める時が、渡しても良いタイミングのように感じます。
子どもにとって時間は無限です。
これは子どもの特権といってもいいことで、だからこそあらゆる可能性を試すことができます。
没頭するというのは、時間や生活という感覚を持つようになるとなかなかできないものです。
スマートフォンを渡すうえで私が一番気にかけたのは、
スマートフォンが子どもから可能性を試す時間を奪わないということです。
大人の私たちがよく知っている通り、スマートフォンを通じて提供されるサービスの多くは、
広い意味で「時間つぶし」のためのサービスといえないこともありません。
それ自体は決して悪いことではありませんが、
「時間つぶし」にかまけて可能性を試す子どもの特権を制限してしまうのは、あまりにも勿体ないと思います。
もう一つ子どもにスマートフォンを渡す際に伝えたいことは、実世界での体験を優先するということです。
人と人との関係の基礎は、言葉だけではない、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚といった五感の他、第六感にも依存しています。
スマートフォンを通じて得られるのは限定的な世界の体験です。
限定的な世界の体験が、子どもの体験のすべてとならないように注意を払う必要があると思います。
オンラインの先にいるのはリアルな人です。
そのリアルな人に対する想像性は、実世界での体験を通じて育まれる部分が多いように感じます。
相手を尊重する、信頼できる相手を見分けるという能力を育むことが必要です。
プライバシーの観点からは、写真や動画の共有を原則禁止することにしています。
写真や動画には、イメージの他にもGPSデータや撮影時のタイムスタンプ等豊富な情報が含まれています。
写真や動画の送信は、個人とその画像に写る人々の詳細情報を拡散する行為ともいえるため、
自分だけでなく友人や家族をも危険にさらす可能性のある行為といえます。
一度外部に送信されたデータを元に戻すことはできません。
悪意のある人々や利益のみを追求する企業によって画像データを解析される、加工される、意図せぬ拡散をされる、といったことは日常的に行われています。
わざわざ自分や大切な人を脆弱な立場に追い込む必要はありません。
最後に、いじめや嫌な体験、怖い体験があったらすぐに親に相談することを約束させることにもしています。
オンラインのいじめで子どもが自殺に追い込まれるのは、相談相手がいないことが原因です。
人生経験がまだ十分でない中、One more choice(選択肢)がなくなってしまうと、
極端な手段が唯一の解決策に思えるものです。
問題があれば、問題を見つめる視点を広げる必要があります。
親や良識のある大人は子どもたちの支えとなり、One more choiceを与えられる存在である可能性があります。
注意したいのは、極限状況での相談は本当に信頼できる相手にしかできないということです。
私たち親も、子どもに何かあった時に話してもらえるような存在でなければ相談してもらえません。
信頼してほしいのであれば信頼できる存在にならなければいけないのです。
これは簡単なことではありません。
良い親でありたいのであれば、日ごろから良い親であるために努力を重ねる必要があるように感じます。
親は子どもに育てられる部分もあるのです。
日本は子どもを守る法律が諸外国に比べると手薄に感じます。
オンラインの安全性を担保するための仕組みも一部の心ある人にゆだねられ、
取り締まる側にある立場の人間による犯罪までもが生じているありさまです。
親として子どものオンラインでの安全は、親が守るという認識がまだまだ必要です。
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