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~ウソ~
防衛大学校長等を務めた五百籏頭眞氏の訃報が3月6日届きました。
私は直接ご面識があったわけではありませんが、丁度ご子息の五百籏頭薫先生(東京大学)の本を読んでいる時の訃報でした。
お二人とも、私の中高の先輩にあたり、同窓会の幹事をしたことをきっかけに書き物等に目を通させて頂いていたところでした。
ご冥福をお祈りします。
私が今読んでいる本の一つに「<嘘>の政治史」(中公選書 五百旗頭薫 著)があります。
東大を訪れる機会があり、五百旗頭先生にご挨拶する許可を得られたので、せめてお書き物の一冊くらいは読んでいかないと、と読み始めた本です。
これがとても面白い内容で、今日はその一部を紹介したいと思います。
五百旗頭先生は歴史学の観点から政治と<嘘>について分析をしています。
政治に<嘘>がつきものであるという認識に立って、嘘の発言、嘘への対処という切り口から社会の在り様をとらえています。
特に見る人が見れば嘘であり、指摘する声があっても嘘を語る政治家に権勢があったり支持する人が多かったりするために公にまかり通ってしまう、
「横着な嘘」については批判的な態度をとっています。
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…これはいけない。まず、まじめに議論する気が失せてしまう。
それに、騙されたり、騙されたふりをしている人々を見ると、つくづくこんな国に住みたくないと思ってしまうかもしれない。
シニシズムを増長させるのは、こういう嘘である。 …(38ページ)
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人が集まるところには政治があります。
歴史のある大企業や官公庁では特にそうでしょう。
「横着な嘘」の問題は、政治や社会といった大きな問題に留まらず、私たちが身を置く日常の職場にも及んできます。
プライバシーやAIへの対応は「ガバナンス」を通じてコントロールします。
「ガバナンス」とは、目的を達成するための仕組みやルールの整備を指すので、人が深く関わります。
社内政治やセクショナリズムとの衝突もしばしば生じるでしょう。
そんな時に、<嘘>を方便として使うということは、このメルマガの読者の方もされているのではないかと思います。
注意したいのは、その<嘘>が「横着な嘘」とならないことです。
「言い切ってしまえば勝ち」と高らかに宣言しても、空間と時間を共にしている人には「横着な嘘」は通じてしまいます。
一歩間違えば、一緒に働く仲間に「つくづくこんな会社にいたくない」と思わせてしまうかもしれません。
ガバナンスの目標と現実とのギャップに「しらけ」を生じないような注意がなければいけませんし、
実質的な「搾取」が生まれないように各方面を律することも重要です。
ガバナンスの仕事をする機会が増えるにつれ、この仕事は思索の深みや経験の奥深さを求められる仕事ではないかと思うようになってきました。
次から次に流行りのテーマを追いかけるのではなく、
その移ろいゆくテーマの奥底にある「変わらないもの」をとらえようとしなければ、うまくいかないような気がします。
私の通っていた中学・高校には石碑がありました。
そこには初代校長の言葉として
「すべてのものは過ぎ去り そして消えて行く そのすぎ去り消えさって 行くものの奥に在る 永遠なるもののことを 静かに考えよう」
という言葉が刻まれています。
卒業後四半世紀を経て、中高時代に巡り合った言葉が重みをもって伝わってきます。
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