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【読み物】knowledgeNetの2020年度のメンバーが決定

次回の東京でのknowledgeNetは12月19日です。勉強会と忘年会を兼ねて実施しますのでぜひご参加ください。

12月19日(木) 17:30集合 忘年会会場へは18時に移動

<トピック>

  • how to ensure the necessary staff and budgets for privacy operations (プライバシーに関連する予算確保の方法)
  • principles of governance for privacy compliance in global organizations (グローバルな組織でのプライバシー・ガバナンス)
  • how to collect the latest privacy information (最新情報の収集方法)

テクニカ・ゼン株式会社では会員制データ・プライバシー情報サイトを開始しました。こちらの有用情報で記事を更新していますので、ぜひ、ご訪問・ご登録ください。

私は毎年、前年よりも少しだけ前進したいと思って過ごしています。この目標は、ビジネスの目標というよりも、個人の目標としての側面が強いです。今年は書籍の執筆が一番の目標でしたが、12月になり、英語で情報を発信し始めました。

日本は、世界でもまれに情報が英語で発信されない国です。特に日本の個人情報保護法についてはタイムリーな情報がないと、友人からしばしば相談を受けていました。そこで、今回の3年ごとの見直しを期に内容を英語で発信してみました。

その結果は驚くばかりでした。多くの人からつながりの申請が来たばかりではなく、FPF (Future of Privacy Forum)のCEOが私の投稿を共有してくれるという「事件」も起こりました。日本の個人情報保護法に対する関心の高さをうかがわせる出来事でした。

日本の弁護士さんも頑張ってらっしゃいます。IAPPでは森・濱田法律事務所の田中先生、北山先生が投稿されていました。知識は共有し、思考力でサービスを提供するようになると日本ももっと強くなるのではないかと思う日々です。

さて、IAPPのknowledgeNetですが、2020年度のメンバーが決まりました。毎年半数が再選され、残りの半数を新規の方にお願いするのですが、今年も残念ながら人が集まらず、私があと一年延期させていただくことになりました。しかし、もう一方新規にknowledgeNetの幹事になってくださった方はなんと、データ・プライバシー界のトップを行く方です。今年いっぱいでいったん感じを退くことになったアンダーソン・毛利・友常の中崎先生もそうですが、IAPPの幹事は本当にレベルの高い方が多く、そんな中に混ぜていただけるというのは本当に幸運なことだと思います。

2019年ももうすぐ終わりを迎えます。2020年の挑戦の一つはD.C.で開催されるSummitへの参加です。私の会社も、国内のお客様から海外のお客様へとシフトする、セミナーの頻度を増やす、更に本の出版を1冊、可能であれば2冊計画しています。また、自社メディア以外の連載をいただける等、2020年も挑戦という意味では楽しみな年になりそうです。

ともあれ、IAPPの2020年度のknowedgeNetもぜひよろしくお願いいたします。

【読み物】2019年のMust-Readの論文

次回の東京でのknowledgeNetは12月19日です。勉強会と忘年会を兼ねて実施しますのでぜひご参加ください。

12月19日(木) 17:30集合 忘年会会場へは18時に移動

<トピック>

  • how to ensure the necessary staff and budgets for privacy operations (プライバシーに関連する予算確保の方法)
  • principles of governance for privacy compliance in global organizations (グローバルな組織でのプライバシー・ガバナンス)
  • how to collect the latest privacy information (最新情報の収集方法)

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Future of Privacy Forumが”This Year’s Must-Read Privacy Papers: FPF Announces Recipients of Annual Award“を公表しました。この1年間ででた良質のプライバシーに関する論文を掲載しています。

早速

Antidiscriminatory Privacy by Ignacio N. Cofone, McGill University Faculty of Law

を読みました。差別を防ぐための方法としてsensitiveな情報をブロックすることが行われていますが、同じアプローチが全く反対の結果を生むことがあります。

例えば、オーケストラのオーディションではだれが引いているかわからないよう、敷居をたてて演奏した結果、女性の採用率が約50%上昇したという結果がある一方で、就職応募用紙から「犯罪履歴がない」というチェックボックスがある場合、白人は類似履歴の黒人と比べて7%多く採用を進める連絡をもらいましたが、チェックボックスをなくすと、今度は45%も多く採用に進めたという結果があります。

この結果から、単純に差別につながる可能性のある情報を遮断すればよい、というわけではないことがわかります。

この論文は、差別を防ぐために有効なプライバシー・ルールの設定の仕方を考察していますが、その考察の緻密さも見事です。久しぶりに読み応えのある論文を読みました。

私は今年は全部読んでみようと思っています。それぞれの具体的な発見事項はLinkedinで(英語ですが)シェアしています。みなさんもぜひ、年末年始の楽しみに読んでみてください