透明性のガイドライン(WP260 rev.01)を読む(21)

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7月17日に日欧EPAが署名され、同時に日本の十分性認定についての最終合意も行われたと報じられました。日本ではこの秋に手続きが完了することが見込まれます。欧州でも手続きが完了し次第発行する見込みです。

越境移転についてSCCの締結が不要となるため、日本の企業にとっては朗報といえます。
SCCは依然としてもっとも確実な越境移転の適法化措置ですが、選択肢がもう一つ増えたことはとてもよいことです。

引き続き「透明性のガイドライン(WP260 rev.01)」を読んでいきます。

<電子的な手法でない場合の階層アプローチ>
【38】
透明性の原理に基づく情報は、いわゆるオフライン形式(対面や電話)でも提供されます。
このような場合の階層アプローチについてはパラグラフ【33】からパラグラフ【37】およびパラグラフ【39】、【40】が参考になります。

情報通知の形態がどのような形態をとろうと、WP29の推奨は変わりません。
第一階層、つまり、データ主体が最初に目にする部分に最も重要な情報を掲載しておく必要があります。(【36】参照のこと)
処理の目的の詳細、管理者の身元、データ主体の権利、データ主体に大きな影響を与える処理の存在、またはデータ主体が驚く可能性のあるデータ処理の存在を第一階層で提示してください。

たとえば、データ主体と最初に接するのが電話であれば、この情報は電話の中で提供され、情報の重要度を検討しつつ、GDPR第13条、GDPR第14条で定められている情報を、電話以外の別の方法で伝達するという方法をとるのがよいでしょう。(privacy policyのコピーをメールで送付する、管理者の階層化されたオンライン上のprivacy statement/noticeのリンクをメールで送付する等)